工事中の現場で、階段の確認。設計者、現場監督、大工さんが集まり、図面と実際の寸法を照らし合わせていきます。
確認するのは、方向が変わる「まわり段」の足を置く部分の広さ、一段ごとの高さである「蹴上げ」、段板の先端とその下の「蹴込み」の納まり。そして、上り下りするときに頭上の空間が十分に確保されているか、といった点です。アトリエ系の設計事務所としては、階段まわりは腕の見せ所。階段の空間がどう設計されるか?で人が感じる空間の広がりだけでなく、実際の床面積の使われ方も変わります。階段は上下階に連続する場所なので、2階建てであれば2フロア分、3階建てであれば3フロア分に影響を与えるので、限られた床面積をどこまで効率的に使えるか?の勘所なのです。
階段は、毎日使う場所。小さな寸法の違いが、足の運びやすさや安心感も大切。図面で検討したことを、現場でも立体的に確かめ、施工する人と認識をそろえておくことが大切です。
完成すると隠れてしまう部分も多く、見た目には地味な作業ですが、それでもこうした確認の積み重ねが、日々の使いやすさを支えます。
図面に描いた意図が、実際の住まいとして形になるまで、現場監督や大工さんと相談しながら、一つひとつ確かめていくことを大切にしています。
